最近のトラックバック

ブログリンク集

  • みぃさん
    ケルンに留学されたピアニスト。現在奈良県を中心に活躍中です。
  • romani さん
    ギターを愛されながらも、クラシック、特にオペラを中心にライブの感想等をブログで公開されています。
  • DokuOh さん
    ドイツ・オーストリア系の音楽の紹介およびCDの感想等をブログで公開されています。
  • 樹衣子さん
    映画、本(政治、経済、社会、その他)音楽の論評並びに紹介をブログでなさっています。
  • emi さん
    現役のピアノの先生です。ブラームスのクラリネットソナタのCDもリリースされています。
  • calaf
    calaf 自身のホームページです。
  • yuzu さん
    鉛筆画家 yuzu さんのホームブログ。グールドの描画はグールド財団のお墨付き(正真正銘)です。
  • yuzuさん グレン・グールド肖像画集
    鉛筆画家 yuzuさんの新しいブログ
  • 湧々堂(わくわくどう)
    個人でCDショップをなさっています。入手しにくい盤は一度相談されてみてはいかがでしょう。
Powered by Six Apart

« 2007年1月 | メイン | 2007年3月 »

2007年2月25日 (日)

chiakiのピアノレッスン 半音階のエチュード

_6yot_wc 随分と時間が経ちましたが、半音階のエチュードの第2弾をお届けしようと思います。今回は左の写真を使って説明して行きたいと思います。上から順に1枚目から3枚目は上行の半音階の指の運びで4枚目、5枚目までは下行の半音階の指の運びです。

説明の前に手首の動きの用語説明をしておきます。

ローリング
いわゆる手首の回転のことですが、ドアのノブを右に回したり左に回したりする動きのことです。

ヨーイング
音楽的な用語ではないのですが、たとえば机の上にてのひらをぴったりとくっつけて、手首を左右に傾ける(角度をつける)動きです。

以上をご理解していただいた上で説明をしていきたいと思います。

前回(初回)はこの作品10−2 イ短調の基本練習の方法について書いてみました。1,2(親指、人差し指)を使いませんので、一種の難行苦行ではなかったかと思います。当然のことながら、前回の345の半音階が指定のテンポ144(パデレフスキー版)で弾ければ、これから私の述べる練習方法はする必要がないわけで、めでたし、めでたしということになります。しかしながら、345だけの練習は非常に偏った練習でやりすぎると指はもちろん手首を痛める可能性は十分あります。

その意味でこの作品10−2は非常に筋肉力学(こんな言葉あるかどうか知りませんが)的にバランスのとれた作曲になっているのです。このことは後ほど分析してみたいと思います。

この曲を弾きこなすポイントは、ある指を支点に次の音に移動していくことにあります。そうすることによってペダルを使うことなくレガートな演奏が可能です。この支点という言葉はジャン=ジャック エーゲルディンゲル著「弟子から見たショパン―そのピアノ教育法と演奏美学」にショパンが弟子達に語った言葉として頻繁に出てきます。てこの作用を説明するときの支点、力点、作用点の支点ではなしに、この場合「軸指」というような意味合いがあります。最上段の写真で説明しますと、ラからラ#(指は3)に音を移動させるとき、ラの指4がまだ押さえたままになっていることがわかると思います。この時「4の指を支点にして・・」といいます。

写真で見れば簡単そうな動きですが、これが最初に説明しました手首のローリングとヨーイングの組み合わせが必要なのです。手首の右へのヨーイングとローリングがはっきりとわかると思います。結論から申し上げますと、手首のローリングとヨーイングを「よっこらしょ」とやっていたのでは絶対に速くは弾けません。実際には手首のローリング、ヨーイングをしているのですが、そばで見ていますと、平行移動しているように見えます。ということは非常に小さな回転(必要最小限)はあるのですが、これをどの程度するかは個人差があります。

4枚目、5枚目は下行の半音階です。基本的には上行と同じですが(4枚目3指から4指へ)、たとえば5枚目ですと3指から5指へ移動します。この時手首のヨーイング、ローリングは見ての通りですが、更に3指の内側に5指を潜り込ませる動作が必要になってきます。この時手首を浮かさなければ5指は3指の内側には移動しにくいのです。

それでは具体的な練習方法にはいります。テンポは30から50ぐらい、出来れば一音一音念を押すぐらいの速さで、指を動かします。

�1小節目の1音目(下からドミラの和音(124指))を弾きます。

�1音目和音のうちドミ(12指)を離します(ラ4指は残します)

�ラ4指を支点(軸指)にして手首を右にヨーイングとローリングをして3指をラ#に触れます。

�3指でラ#を押下すると同時にラ4指を離して、手首を鍵盤に正対(ヨーイングとローリングをする前の状態に戻す)させます。

�3指ラ#を支点に4指シを弾きます。以下5指ドは4指シを支点に弾きます。

�問題はこの次で、5指ドを支点に、ミラド#(123指)で触れてから、押下と同時に5指ドを離します。この時手首はヨーイングとローリングだけでは無理で手首を浮かせなければなりません。


以上1から5番目までの音を(1拍目のの16分音符4個と2泊目の頭の16分音符)途切れさすことなく弾きます。

以上の説明で納得頂けるか(その前に理解頂けるか?)私自身疑問(文章だけでは)が残りますが、一度騙されたと思ってトライ(試行)してみて下さい。

娘のchiakiですが、約1年間毎朝30分程度練習しておりましたが、どうしても音が途切れます。ノンレガート程度だったらまだいいのですが、完全にスタッカートになる音が頻繁に出てきます。そこで原因を分析していきますと、今までに説明した方法に行き着いたわけです。尚練習方法は色々あるのですが、今回は基本ポーズを中心に説明しました。

娘chiakiですが、以上の方法を説明してから、音の確実性もレガートもそして速度も格段の進歩を見せています。練習は本当にゆっくり50のテンポくらいでしかしていないのです。それでも現在は110くらいで楽に弾けるようになっています。

最後になりましたが、この曲は拍の頭に和音がありますので、指の動きが制約されます。これは事実です。しかし今回の分析で私は逆のことを想起したのです。それが冒頭に書いた筋肉力学的にバランスのとれた作曲と書いた理由です。それは、345の連続で緊張した指の筋肉(神経も)を拍の頭で12指を追加することにより、12345指のバランスを考えた指の動きにしているということです。確かに拍の頭に和音を弾いてから逆指で半音階を弾くのは難しい技ですが、が、私は逆に指の筋肉(神経も)の緊張が3つに分散されると考えるようになりました。要するに拍の頭の和音は345指の緊張の連続を休息させる場所なのです。

説明がこれで十分とは思いませんので、また次の機会にご報告致します。証拠として娘の演奏の録音を披露する予定でいます。今から楽しみです。

カーネギーホール ライブ 小菅 優

Kubccbip
2005年11月14日の小菅 優さんのカーネギーホールのライブです。演目は以下の通りです。

■バッハ/ブゾーニ シャコンヌニ短調
■ハイドン       ピアノソナタ第42番ニ長調
■ベートーヴェン   ピアノソナタ第23番ヘ短調 作品57 「熱情」
■武満徹       雨の樹 素描
■シューマン     ダヴィッド同盟舞曲集 作品56

以下はアンコールです
■グラナドス     「ゴイェスカス」より「嘆き、またはマハと夜うぐいす」
■リスト        鬼火(超絶技巧練習曲より)
■ショパン      夜想曲第20番嬰ハ短調 遺作

CDではベートーヴェンの熱情までが1枚目、武満とシューマン、アンコールが2枚目となっています。

紹介しようと思うきっかけとなったのは1枚目のCDで、まずはシャコンヌから。バッハのシャコンヌですがヴァイオリンの原曲は好きだが、ブゾーニ編は嫌い、いや、「けしからん」と思っている方は相当いらっしゃると思います。ピアノですから音をたくさん加えているのですが、逆に失われたものも多い、と思います。私自身長い間そう思っておりました。

ところが小菅さんのシャコンヌを聴きますと、ブゾーニ編も悪くないなと、感じ入ってしまいます。理由は色々とあるのですが、まずペダルの使用が少ないこと、ブゾーニが付け加えた第1部アルペジオに入るまでの両手のスケール(音階)の洪水があっさり弾かれていること、テンポが落ち着いていること、などがあげられます。

演奏は実に淡々としてブゾーニなど介在していないかのようなすっきり、淡く、爽やかな印象を持ちました。ブゾーニ編のシャコンヌが嫌い(もちろん、ピアノのシャコンヌも嫌い)という方にお勧めです。

一方ブゾーニ編であるからには、そこかしこにヴィルトーゾぶりが窺えるはずなんですが、小菅さんは、さらっと演奏しています、淡白ではもちろんないのですが、両手のユニゾンのスケールもペダルをほとんど使わず、切れ味抜群、1部の最後のアルペジオはゆったり、2部の白眉、低音の連打もことさら強調しません。しかしコーダのテーマに帰還する前のスケールでようやくブゾーニが顔を出します。素晴らしい響きの音階です。

ハイドンも実にチャーミング、熱情も実に格好いい演奏ぶりなのですが、ハイドンと熱情は次回に。

2007年2月16日 (金)

chiakiのピアノレッスン フランス風序曲 ロ短調

こんばんは。長らく記事を投稿しておりませんでした。これには理由があります。といいますのは、chiakiのレッスンが相当に難しく(内容は後ほど説明親します)、また私のレッスンの内容も昨年とは違いレベルを高く?したのが原因です。

昨年と違い譜読みの段階では、余りレッスンしなかったのが躓きの始まりです。フランス風序曲ではまずグラーヴェから問題山積です。装飾音はもちろんのこと、非常にリズムがとりにくいのです。同じようなフレーズが右手と左手に出てくるのですが、これがまた微妙なズレがありまして、上手く弾けるとものすごく格好がいいのですが、そうでないととても惨めな気持ちになります。装飾音の奏法もchiakiが苦手にしていますので惨めさは更に募ります。ほぼ1ヶ月の間アドヴァイスらしいことはせずに任せて(ほったらかし)いたのですが、先日じっくり聴いてみると、「違う、違う」の連発です。今年はできるだけ一人で弾けるようになうようにと、弾けてからレッスンするようにしたのですが、結果的には時期早尚のようです。2回ほど時間をかけてレッスンしましたが、リズムは正確にとれるようになりました。

もう一つの問題は弾き方(というより音質)です。たとえばバッハのアルマンドのような流麗な曲を弾くときは、ショパンを弾くようなとまでは言わないまでも、硬い音質は曲にそぐわないです。chiakiのいわゆる敲く弾き方では、曲の美しさは表現できません。フランス風序曲ではありませんが、パルティータの2番のアルマンドは音は出来ているのですが、音色音質とも私には納得がいきません。昨年でしたら、とっくにOKを出した演奏なのですが、今年はそうはいきません。わずか数小節、いやほんの音符の3つや4つで弾き直しを何度もさせています。精神的な負担も大変なものがあるのは承知しているのですが、私自身このへんであきらめようかと何度も自問自答しました。ここ1週間ほどのことですがようやくいい音が娘から聴けるようになりました。

紹介したいCD等も昨年から相当に溜まっています。本もたくさんあります。しかしchiakiのことを考えるとお気軽に記事を書く気にはとてもなりませんでした。

第1段階での苦労はようやく実を結びつつあります。ここに報告できることを私自身うれしく思います。

2007年2月 2日 (金)

モーツァルトの手紙

Fl_4oksv
随分長い間、書くことができないでおりました。材料はたくさんあるのですが、一向に「その気に」にならなくて時ばかり過ぎていきました。今回の記事は「モーツァルトの手紙」です。

まず日本語訳の基にになった資料からご紹介致します。この本の巻末に以下のような付記があります。

本稿は、ザルツブルグ国際モーツァルテウム財団の協力を得て刊行された「モーツァルト全集」(全15巻+別巻1、1993年完結)に連載された「モーツァルトの手紙を読む」に大幅に加筆訂正したものである。

本書の特徴は、モーツァルトの生誕前夜から父レオポルトからレオポルトの「ヴァイオリン教程」出版者ロッターへの手紙から始まり、モーツァルトと父との手紙のやりとりが載せられています。手紙の背景はもちろん登場人物は全てといっていいくらい肖像画ならびに略歴紹介がなされています。

モーツァルトの生涯は旅の一生でしたが、旅程も地図付きで経路も紹介されており、まさに至れり尽くせりの内容です。

登場人物の肖像画、略歴、地図はすべて当該ページに載せられており、読みやすいことこの上ないといっても過言ではありません。

私自身の感想はまだ、まとまってはいないのですが、ただ一つモーツァルトは結局オペラを聴かなければ彼を知ったことにはならないということです。ドイツ語オペラにかけるモーツァルトの執念の一端を垣間見ることができたのは大きな収穫です。私はオペラはあまり好きではないのですが、この本を読んで是非とも聴いてみたいと思うようになりました。

それでは、手紙の一つをご紹介致します。

1781年6月24日 モーツァルトから父レオポルトへ

ぼくはほとんど毎日、昼食後、アウエルハンマー氏の家に行きます。その娘ときたら化け物のようなブスです!でもうっとりとさせるような演奏をします。ただ、彼女にはカンタービレで弾く、本当の繊細な歌う様式が欠けています。なんでも爪弾きしてしまうのです。(以下略)

大変な毒舌の手紙ですが、彼女には、ヴァイオリンソナタヘ長調K376、ハ長調K296、ヘ長調K377、変ロ長調K378、ト長調K379、変ホ長調K380の6曲が捧げられています。美醜には関係なく、相当高く彼女の才能を評価していたのでしょうね。

著者 高橋英郎(ひでお)
小学館 本体3800円

最近の写真