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2008年6月25日 (水)

ヒル商会〜「誰がヴァイオリンを殺したか」より

こんばんは。石井宏さんの「誰がヴァイオリンを殺したか」は、やはりというか当然というか、センセーショナルな題名ばかりが目立って私のような紹介では本当の面白さが全然伝わってきません。

これには理由がありまして、石井宏さんの書き方が本当に必要事項が簡潔に描かれておりまして、紹介しようとすると丸ままの引用になってしまうからです。音楽に詳しくなくても読めてしまう筆力は本当に素晴らしいと思います。

さてヒル商会からヴァイオリンが連想出来る方はそう多くはないと思います。ご存じの方でも音楽よりはヴァイオリン音楽あるいはヴァイオリンそのものがお好きな方ではないでしょうか。ヒル商会は遡ること18世紀ロンドンでヴァイリン製作を生業とし二人の息子が家業を継ぎきました。次男ヘンリー・ロッキー・ヒル(1774−1835)はベッツ(1755−1823)というヴァイリン製作家でなおかつイタリアのヴァイリンの名器に優れた鑑識眼を持っていた職人のもとで修業をします。その3代目ヒルがヴァイオリン製作とイタリアの名器に対する知識と鑑識眼を身につけたあと、その息子W・E・ヒル(1817−1895)は、ヘンリーの血を受け、ヴァイオリン製作より、イタリアの名器の鑑定並びにヴァイオリンの修理で名をはせるようになります。

この4代目W・E・ヒルには、4人の息子がいました。ウイリアム・ヘンリー、アーサー・フレデリック、アルフレッド・エブスワース、ウォルターエドガーたちです。彼らが協力して創設したのが「ヒル商会」です。

ヒル商会はイタリアの名器の鑑定・修理・評価(値付け)を生業とし、ヒルの鑑定書が世界で唯一無二のお墨付きになるほどその業績をあげていきました。ヒル商会は1902年に「アントニオ・ストラディヴァリ・その生涯と作品」を刊行して彼らが接したストラディヴァリを1本残らず鑑定してみせたのでした。

ところでこの鑑定書には持ち主の楽器の構造、材質、持ち主変遷、修理の足跡などこと細かく記されているのですが、こと音質、音量など肝心要のことが評価の対象になっていないのです。

要するにストラディヴァリはその音で価格が決まっているわけではなく工芸品あるいは骨董品としての価値で価格がついている訳です。それではストラディヴァリの音は?ということになります。

これを書いてしまいますとこの本を読む価値が半減しますので、これ以上踏み込みませんが、何億もする価格が実はその音の価値ではないというところが本書の結論です。

神秘のニス(現在の科学技術を持ってしても再現できないといわれている?)についても詳細な言及があります。読んでしまうと夢がこわされるような気になりますが、ストラディヴァリの神話がいかに作られたのかがもつれた糸をほぐすように解き明かされます。

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