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2008年7月 1日 (火)

chiakiのピアノレッスン 「プレリュード第6番ニ短調」〜平均律第1巻

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こんばんは。ピアノレッスンですが、今回は平均律の第1巻から6番のプレリュードニ短調です。楽譜をご覧ください。3連符の3つ目の音が次の和音の1番目と2番目の音で協和音を形成していますが、リズムは前の3連符の3番目ですので、指遣いは困難ではないにしてももつれるような感じです。ほっとする間もなく、いきなり「ラ」の音まで飛びます(はずしやすく間ができやすくなります)。

私のようなど素人がバッハの平均律を誉めても、いかにも白々しい感じがしますが、この曲は本当によくできています。アルペジオの曲でありながら、一種隠れた旋律のラインがあり、しかも単音のメロディながら、左手の旋律と交錯し、曲の終わり頃には3声のラインが入り組みます。和音が半音階的に変化しますので、響きが非常に斬新です。しかも全体が舞曲かと思われるほど、乗りやすいリズムを持っています。

chiakiですが、是非グールドの演奏を聴きたいといったのですが、すぐに見つからずまず黙ってアシュケナージの演奏を再生しました。「グールドはこんな『まったり』とした演奏はしないはず」とさすがは私の娘です。もちろんグールドの演奏は過去一度も聴かせてはおりませんし、私も実は購入して以来ですから10年以上も聴いておりません。

ここでの「まったり」は本来は優美、まろやかなという意味ですが、chiakiはそうではなく「平均的な、穏当な」という意味で言っています。私はアシュケナージの演奏も好きですが、いわれてみると優等生的な演奏です。

テンポは速くなくていいですが、リズムを格好良く乗せるには相当練習が必要と思われます。ヴァイリンまたはヴィオラとチェロの競演で演奏しても楽しい曲になりそうです。

グールドの演奏ですが、右手はレガートではなくわずかにノンレガート、左手はノンレガートとレガートを使い分けています。毎度おなじみですが、左手のリズム感が抜群、右手のアルペジオの一音一音の精緻なことは、彼の際だった技法のひとつです。第1番ハ長調の癖ある、それこそ「変化のための変化」をくそまじめに演奏している同一人物とはとても思えません。平均律の中でグールドの名演はたくさんありますが、この第1巻の6番のプレリュードは彼の演奏法が遺憾なく発揮されている名演中の名演です。

娘のレッスンですがもちろん右手はレガートです。完璧にレガートに弾けるまではグールドのようなノンレガートは禁止しています。左手もリズムが主体のところと旋律主体のところのノンレガートとレガートの使い分けを指導しています。グールドはノンレガートでも旋律線が美しくでますが(一音一音が美しいタッチなのでそれが可能)娘はとても出ません。私が何度も紹介しておりますので、ご存じ方も多いと思いますが、グールドのノンレガートはレガートのタッチ(指は立ってません)で音の隙間の空白時間があるだけですので、音質そのもはレガートと変わりありません。これを習得するのは並大抵(普通の人は無理。まず基本的に耳が良くなければ不可能だろうと思われます)。

ゲレーロのレッスンで極めて遅いテンポでスタッカートを弾くレッスンがあったそうです。若き日のグールドはこの練習を忍耐強く練習し続けたことがグールドの兄弟子たちによって証言されています。この練習でグールドは神業のようなノンレガートの基礎を習得したのではと私は想像しています。

なおグールドの美しいノンレガートを是非聴いてみたい方はベートヴェンのピアノ協奏曲の第2番変ロ長調をお聴きになってみください。

レッスンがなんだか「グールド賛」になってしまいましたが、真似はほとんど不可能ですが、彼が意図した表現法は「変化のための変化」といったものもありますが、この6番のように曲の変化を美しく、くっきり、しかも立体的に描き出すといった極めて真面目に取り組んだ曲も少なからずあります。

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