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2009年7月30日 (木)

chiakiのピアノレッスン 「ゴールドベルグ変奏曲 VAR15」

こんばんは。久しぶりでの「レッスン記事」です。この曲は次の16番とともに5月の中旬から練習しているのですが、さっぱり成果があがりません。練習といっても単に指を動かしているといっても程度の評価しかできません。

ピアノレッスンとなっておりますが、ピアノ的なことは実はそんなに多くはレッスン内容としてはないのです。この15番はグールド81年録音では恍惚の表情を見せながら演奏しているのがビデオでありますが、ゴールドベルグ変奏曲の第2のテーマあるいは「裏のテーマ」といってもいいほどの内容を持っています。

まず特徴的な下降音階をごらん頂きましょう。

Goldbergvar15parts3 ソソファファミ♭ミ♭レレと音を繰り返しながら下降音階が始まります。冒頭アリアでソファ♯ミレドのバスの下降音階がテーマとして変奏曲が構築されていますが、この第15変奏は短調ながらテーマの調性ト長調の同名調のト短調です。

曲の構成も3声で複雑というほどではありませんが、テーマの音型が綾をなすように作られています。

もう一つ楽譜をご覧頂きます。

Goldbergvar15parts 左の楽譜の最初の小節ですが、内声にファ♯ソソラと上昇音階ではありますが、これもテーマの変形と考えてよいでしょう。というような訳で楽譜の特徴的な部分を知っておかなければなりません。

さて娘のchiakiですが、このような特徴を探す能力は現在のところはありません。ということは、この曲を弾く資格はそもそも無いわけです。さらに厳しく言いますと弾く能力も無いわけです。

ピアノだけに限らないと思いますが、楽譜を見て、何度か弾いているうちに、この曲は何を要求してるのだろう。どのような表現がもっともふさましいのだろうと考えなければなりません。音楽知識が無くとも上記のようなことを考える習慣ができていればいいのです。娘のchiakiですがこれも「ノン」と言わなければなりません。

それでは、どうしてゴールドベルグのような難しい曲を練習するのでしょうか。「好きだからです」と答えるしかないのですが、私は曲を弾こうとする際の志(モチベーション)は「好き」ということが最高ではないにしても、必要条件だと考えています。

知識は教えれば済むことですが、強制的に好きにさせることはできません。以下羅列ですが、優しい、柔らかい音質、レガート、32分音符は弾まない等々、この曲を弾くに当たっての計画は何一つできていません。2ヶ月以上も練習しても効果がないのは当然といえます。

しかしながらここ2日のレッスンでほぼ要求されていることは表現できるようになっています。別に私のレッスンの効果を自賛してるわけではありません。曲にふさわしい表現を得るための練習目的を持たないと、単なる指の練習にしかならないということを今回のレッスンで学習してくれたと思います。

以上のようなことはchiakiのレッスンでは日常茶飯事で、溜息ばかりついているのですが自分の娘ですから仕方ありません。このように書きますとchiakiの才能らしきものを一切信じてないようにおもわれがちですが、それがそうでもないのです。バッハのゴールドベルグ変奏曲のビデオをブログにアップしているのでご覧いただければ納得して頂けると思うのですが、ピアノと少なくとも格闘している様子はありません。楽器との親密性が良好のように思います。これはとても大切なことで、これだけは私は絶対に娘には勝てません。

「私が演奏している曲で説明できない音は一音たりともありません」。これはあるピアニストの言葉ですが、ピアニストはバッハに限らず、上記のようなことをもっと徹底して練習している訳です。

ピアノレッスンはピアノのレッスンにあらず。音楽のレッスンなのです。要求されていることは言葉では簡単なことなのですが、音楽で表現するのは実に難しいのです。

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コメント

お嬢さんがゴールトベルク変奏曲に奮闘されているようですね。苦労がわかります。実は、1993-94年、「音楽の世界」なる雑誌に「なぜ、グレン・グールドか」を連載いたしました。いずれ、これをもとに著作に纏め上げることも考えています。
2011年、日本音楽学会で「グレン・グールドの真実--恋愛と病」というタイトルで、最近明らかになった20世紀アメリカを代表する作曲家ルーカス・フォスの夫人で画家コーネリアさんとの恋愛の全体像の解明、精神障害へと進行し、ついに薬物依存に至って、死を招いた心気症も取り上げます。
この件、yuzuさんとコメント交換しました。「音楽の友」2007年10,11月号に「グレン・グールドの秘密の生活」というタイトルでコーネリア夫人へのインタビュー記事が出ました。発表準備のため、5月から記事を書いたマイケル・クラークソン氏とメールを交換していますし、ケヴィン・バザーナ氏にもメールを送ったりしました。ゴシップにならないよう、こうしたことも重要ですね。

畑山千恵子さま、再度のコメントありがとうございます。

>1993-94年、「音楽の世界」なる雑誌に「なぜ、グレン・グールドか」を連載いたしました。いずれ、これをもとに著作に纏め上げることも考えています。

これは是非拝読したいと思います。連載記事そのものは今でも読めるのでしょうか?是非1冊の本にまとめあげてください。

コーネリアスのことはアンドルー・カズディンの本でしか知りません。コーネリアスがインタビューに応じたことも知っておりましたが、音友の記事は残念ながら未読です。

私はグールドは好きですが、彼の私生活についてはさほど興味ありません。が、グールドの全体像を知る上でこのようなエピソードもすくい上げていかなければなりませんね。

私の興味はただひとつ彼の演奏法の秘密です。これは彼が質問されてもっとも回答を嫌がったテーマです。もっとも演奏法の秘密を喜んで他人に教える演奏家はほとんどいないと思いますが。

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