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2010年11月 4日 (木)

アナログ狂騒曲(協奏曲) 第4回 素晴らしきオーディオファイル~その3~

こんばんは。前回は、アナログレコード用のカートリッジをヤフーのオークションで入手する経緯および、そこでのオーディオファイルとの出会いを書きました。今日はその3回目です。世の中狭いと思わせるエピソードもあります。フォノイコライザー入手の顛末です。

アナログレコードでは音盤カッティング(刻まれている)されている周波数特性(各周波数に於ける音圧レベル)はフラットではありません。低域は減衰させて、高域は増幅されてカッティングされています。フォノイコライザーはレコードから針・カートリッジから送られてきた信号を補正増幅、すなわち低域は音圧を上げて、高域は逆に音圧を下げるわけです(原音の周波数特性に戻す)。

もともとRIAAカーブというレコード業界の規格があり、それに沿って逆補正すればいいのですが、補正精度だけではなく、使用する部品によって、出力される音、音楽は随分違います。現実にフォノイコライザーによっても音が違います。最近のアンプ(プリおよびプリメイン)はこのフォノイコライザーが付属していることが皆無で、有名なアキュフェーズのC-2800シリーズでもフォノイコライザーはオプションです。

私の場合フォノイコライザーが付属しているアンプは、3種類ラックスのSQ38FDMk2、ビクターのAX-Z911、デンオン(現在はデノン)のPM390です。このうちPM390は少なくとも私の耳を満足させてくれる音は出ません。所持している理由は他にあります。AX-Z911はフォノ(アナログレコード)入力はひとつですが、押しボタンでMM入力とMC入力を切り替えられますので便利です。音はもちろんハイエンドではありませんが、近い音は出してくれています。アナログからデジタルへの切り替え時期に世に出た製品なので、アナログ回路が価格の割には熟成されていると思います。余談になりますが、このアンプはCDから直接デジタル入力できるDACを装備sています。この時なんとアンプの出力はピュアA級で120Wの出力が保証されております。アナログ入力は残念ながらピュアA級ではなくスーパーダイナミックA級と呼ばれているAB級になりますが、電源にお金がかかっていて重量が30kg近くあり、私のお気に入りのアンプでもあります。

SQ38FDMk2ですが、現在はパワーアンプ部が使えません。右のトランスが故障していますので、プリアンプとして使っています。1960年代設計のアンプはプリとパワーが分離できるものが多いのです。このイコライザーの音はある種の魅力というより魔力があり、私のもっともお気に入りのアンプです。

さて前置きが長くなりましたが、これらのフォノイコライザー付きのアンプを所有しているのもかかわらず、定評のあるラックスのE03、同06、シリーズ、フェーズテックの製品などオークションで探しておりました。この2社の製品はオークションでも入札が多く、落札出来ない価格ではありませんが、私の価格ポリシーとは合わないところまで入札価格が上昇しましたので入札をあきらめました。通常オーディーオ製品は定価の20%から30%引きされます。オークションですから当然中古です。そこで私のポリシーとは定価×(1-0.3)×0.5=定価×0.35 つまり新品定価の35%相当がオークションでは妥当の金額とみなしています。

話を戻しますとそんな折、オークションで価格わずか1万5千円のフォノイコライザーアンプを見つけました。MM、MC切り替えで、なんとMCヘッドアンプまで内蔵しているのです。但し電源は外部電源で24VのACアダプター(本体に付属)でこのイコライザーを駆動します。いわゆるオーディオマニアであれば、このACアダプターを見ただけで、この製品を試聴する意欲を失います。その理由を書くと長くなりますが、ACアダプターの音はよくないと思い込んでいるのです。私もオーディオマニアですので、仲間を弁護しますと、オーディオ製品の電源はとても重要で、この良し悪しによって随分音が違います。また見栄えからいっても電源内蔵のフォノイコライザーの方がいい音がでるような気がします。

今回この15000円のフォノイコライザーアンプは、見える部品、見えない部品にもお金がかけてあり(見栄えが悪いのはACアダプターだけ)オークションでの商品説明にも自信のほどが伺えました。メーカ製品ではなく、個人の自作品ですからリスクも大きいのですが、金額が少額ですので、思い切って落札したのです。

サイズは120×130×34(突起物を含んだサイズ)で本当に小さいものです。商品名は「GK01E」といいます。なんとこの小さいな器でヘッドアンプを装備しているのです。メーカー品で1万円以下のフォノイコライザーがありますが、ケースはしっかりしたもの使っているのですが、音は大したことはありません。もちろんすべて聴いたわけではありませんが、製造コストから判断して部品にお金をかけられないのです。それに反して、GK01Eはピンジャックも品質のいいものを使っています。10万円以上のメーカー製アンプでも、これだけの部品を使ってあるものはそう多くありません。基板も版を起こした特注の基板です。音の悪いユニバーサル基板など使っていないのです。利益があるのか心配になってきますが、もっともお金をかけたのがスチロールコンデンサーだと思います。少し専門的になりますが、ある回路を作るとき、最近は基板にチップ部品を装着して作ります。またスペースが限られる回路では、コンデンサ、抵抗、トランジスタなどをIC(集積回路)にしてしまう場合もあります。

チップ部品、ICがすべて音が悪いわけではありませんが、オーディオ製品、特に高級品では単体の部品を使って回路を組みます。これをディスクリートと呼んでいます。GK01Eはまさしくこのディスクリートに相当するわけです。

それでは試聴の結果どうだったのでしょうか。私が製作者宛に感想を送りました。それを掲載します。

フォノイコライザ届きました。サイズに驚きましたが、ピンジャックがいいものを使っており、感心しました。

比較試聴してみました。相手はビクターのAX-Z911です。普通のプリメインアンプですが、GK01Eの方が圧倒的に中低音域のプレゼンスが優れていますが、ややにぎやかで見通しがやや落ちるような気がします。が中低音域が薄いと見通しがよくなったと勘違いするのも事実です。以上はMMで聴いた感想です。SN比がよければ最高でした。音楽が充実して聴けることは間違いありません。圧倒的価格以上の音には違いありません。MCがとてもたのしみです。

MMですがCECのPH53との比較では、圧倒的にGK01Eの勝ちです。帯域の広さが全然ちがいます。それに伴って音楽の躍動感に大きな差をつけます。SN比も全く遜色なしです。

昨日に続いて、今回はMCの比較です。(昨日は2回ともMMでした)AX-Z911のMC入力との比較です。このアンプはアナログ末期、デジタル初期のアンプで4倍オーバーサンプリングのDACが内蔵され、内蔵のDACを使用するときはA級120Wのアンプに変身します。余計なことを書きましたが、すなわちアナログのピークに生産されたアンプのフォノ入力ですので、「おまけ」といった要素はありません。フォノ入力は今までは、帯域が狭いとは感じませんでした。CECのPH-53との比較でも、Z911はよく健闘しているといった印象でした。ただ透明感はさすがにPH-53に軍配があがりました。

ところでGKさんのGK01Eですが、この両者とも比較して圧倒的なレンジの広さです。中低域がとても充実していますので、現行50万円クラスのアンプでこれだけのフォノ入力が付属しているかどうか、疑問に思うぐらいです。

最後になりますが、やはり同じものを作るからにはさらに上を目指していただきたいと思います。私がほしいと思ったのは全体の透明感です。これはSN比の問題かもしれません。それと高域の繊細感の突き抜けたところにあるきらめきのようなものがほしいと思います。現在のGKさんの実力なら、5万円以内で作れそうな気がします。GK01EMK2ではなしに、型番GK1000ESを期待しています。

私は自身ピアノを弾きますのでピアノの録音再生にとても興味があります。ピアノ
の変幻万華のタッチは残念ながらCDでは表現できません。

注)PH-53はCECが生産しているフォノイコライザーアンプ、本体の裏側に細かい入力設定ができるようになっている。すなわち入力インピーダンス、ケーブルも含めたカートリッジの負荷容量にマッチすべく、条件設定できるようになっている。音は全体にあっさりめ。濃厚な音は期待できない(以上calafの感想)定価は8万円を少し切る。

上記の感想は、少し舞い上がっているような印象を持たれるかもしれません。事実舞い上がったのです。中低域の充実度は目を見張るものがあります。透明感がほしいのですが、これは欲張り過ぎというものです。強力な電源が必要だと私はみていますが、例えばアダプターではなしに24Vのバッテリーなど試してみる価値がありそうです。いわゆる金田式の電池駆動のアンプはS/N比がよく美しい音ですが、私の感想では躍動感が不満です。

もう読んでいかれて気がつかれたかもしれませんがGK01Eの製作者GKさんは、当ブログにコメントしてくださった「ごうけん」さんです。romaniさんのブログでリンクのリストにも掲載されている方です。私はまったく気が付きませんでした。世間は狭いですね。

つい最近ですが、SL1200、DL103R、GK01E、SQ38FD2 MX-2000の組み合わせの音が、INTERSPACE、V-15/2、HCA9000、MX-1の組み合わせを上回ってしまいました。音色はほぼ互角ですが、音場感と雰囲気が前記の方が上回ってしまったのです。その理由を今から探すのが、これまた大変です。MX-1をDADーM300proに変えてなんとか追いついたような有様です。これから機器の組み合わせを変えて試聴するのですが気の遠くなるような話です。場合によっては真空管のプリアンプとデジタルのパワーアンプの組み合わせが最良になるかもしれません。これは悪魔の組み合わせというべきでしょう。

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コメント

こんにちは。詳細レポートとcalafさんのオーディオへの造詣の深さに感動しています。
アナログアンプでは確かに電源の質が重要だと思います。初期の金田アンプは電池駆動でしたが、徐々に電圧変動の影響を受けにくい回路に変更し、完全対称アンプに至ったときは商用電源で大丈夫、また安定化回路はむしろ音を悪くすると述べられています。
GK01Eは自己バイアスとエミッターフォロワーを中心とした回路なので、電圧変動は受けにくいと考えているのですが、24Vと言う高くて良質の電源があれば、ぜひ試してみたいところです。

>ごうけん樣

こんばんは。朝早くからコメントありがとうございます。

>オーディオへの造詣の深さに感動しています。

いやいや、誰かのために何かお役に立てればと思い、本音を披露しているだけの話です。

オーディオの電源ですが、何か壮大な無駄遣いの気がしないでもありません。測定機器の世界では、直流の電源を別途用意して、測定器自身には直流電源を装備しません。実に合理的な考え方です。

アリオンという出水(いずみ)電器のプリメインアンプをご存知でしょうか。出力は100Wですが、トランスは筐体の3分の1を占有するような大きさのものを横に寝かせて装着しています。

駆動力のある、無色透明な音質のアンプですが、定価は38万円ほどですが、125W出力のものは一気に60万円台に高騰します。これは電源電圧100V、及び単相200Vの切り替えができます。これも某評論家によりますと、200Vの電源を用いた125Wのアンプはケタ違いの音を出すそうです。

私は100Wの方はデモ機をお借りして試聴しました。確かにMX-2000(130W)と比較しても、100Wの出力はかなり低めに見積もった数値ではないかと思うぐらいに駆動力は違うようにおもいました。これはやはり電源の違いだと思います。

話は脱線しますが、このアリオンA100を購入しようとおもいましたが、電源スイッチのインジケーターの色が赤なのです。開発者に直接、青紫のLEDにと進言しましたが、まず言い訳が先に返ってきましたので購入を思いとどまった経緯があります。この時点では青のLEDは市販されたばかりで、かなり高価ではありましたが。

CEC PH-53は説明書にもありますが、MCカートリッジからのバランス入力は試されましたか?
MMカートリッジでもこの音が出れば常用する音質なのですが。。。

ひぃ〜 樣 再登場ありがとうございます。PH-53は本当はバランス接続したいんですね。私のノッチンガムのインタースペースも左右独立でアースコードが装着してあります。あとは、XLRのコネクターへのRCA+アースをXLRに変換するコネクターを自作するだけでいいのですが、まだしてません。PH-53の本体裏側のディップスイッチでインピーダンス等を設定擦る必要がないから便利なんですけどね。ちなみに私はMCはトランスで聴きません。

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